福祉(介護)タクシーが対象としている旅客の範囲は?患者等搬送事業者とは?行政書士がわかりやすく解説

当記事では、福祉(介護)タクシーが対象としている旅客の対象者について詳細解説致します。

そもそも福祉(介護)タクシーとは?という方は、まずは次のページをご覧ください。

福祉輸送サービスとは・福祉輸送サービスの対象となる旅客の範囲

福祉(介護)タクシー(ここでは福祉輸送事業限定許可を受けたタクシー業者を言います)が行うサービスを、福祉輸送サービスと言います。

福祉輸送サービスの対象となる旅客の範囲は、次の通り定められています。

福祉輸送サービスの対象となる旅客の範囲は、次の①~⑤に掲げる人その付添人とされています。

ここでのポイントとしては、次の①~⑤に掲げる人その付添人以外を旅客としてタクシーに乗せることは許されていないということです。まずはこの点を押さえておいてください。

  1. 身体障害者福祉法第4条に規定する身体障害者手帳の交付を受けている者
  2. 介護保険法第19条第1項に規定する要介護認定を受けている者
  3. 介護保険法第19条第2項に規定する要支援認定を受けている者
  4. 上記①~③に該当する者のほか、肢体不自由、内部障害、知的障害及び精神障害その他の障害を有する等により単独での移動が困難な者であって、単独でタクシーその他の公共交通機関を利用することが困難な者
  5. 消防機関又は消防機関と連携するコールセンターを介して、患者等搬送事業者による搬送サービスの提供を受ける患者

それでは、一つずつ見ていきます。

①身体障害者福祉法第4条に規定する身体障害者手帳の交付を受けている者

身体障害者福祉法第4条は次のように規定されています。

身体障害者福祉法第4条

この法律において、「身体障害者」とは、別表に掲げる身体上の障害がある十八歳以上の者であつて、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けたものをいう。

身体上の障害があり、かつ18歳以上の者であって、都道府県知事から身体障害者手帳の交付を受けた者その付添人が福祉(介護)タクシーの旅客の対象となります。

別表に掲げる身体上の障害とは

身体障害者福祉法の別表には次の通り規定されています。

別表

一 次に掲げる視覚障害で、永続するもの
1 両眼の視力(万国式試視力表によつて測つたものをいい、屈折異常がある者については、矯正視力について測つたものをいう。以下同じ。)がそれぞれ〇・一以下のもの
2 一眼の視力が〇・〇二以下、他眼の視力が〇・六以下のもの
3 両眼の視野がそれぞれ一〇度以内のもの
4 両眼による視野の二分の一以上が欠けているもの
二 次に掲げる聴覚又は平衡機能の障害で、永続するもの
1 両耳の聴力レベルがそれぞれ七〇デシベル以上のもの
2 一耳の聴力レベルが九〇デシベル以上、他耳の聴力レベルが五〇デシベル以上のもの
3 両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が五〇パーセント以下のもの
4 平衡機能の著しい障害
三 次に掲げる音声機能、言語機能又はそしやく機能の障害
1 音声機能、言語機能又はそしやく機能の喪失
2 音声機能、言語機能又はそしやく機能の著しい障害で、永続するもの
四 次に掲げる肢体不自由
1 一上肢、一下肢又は体幹の機能の著しい障害で、永続するもの
2 一上肢のおや指を指骨間関節以上で欠くもの又はひとさし指を含めて一上肢の二指以上をそれぞれ第一指骨間関節以上で欠くもの
3 一下肢をリスフラン関節以上で欠くもの
4 両下肢のすべての指を欠くもの
5 一上肢のおや指の機能の著しい障害又はひとさし指を含めて一上肢の三指以上の機能の著しい障害で、永続するもの
6 1から5までに掲げるもののほか、その程度が1から5までに掲げる障害の程度以上であると認められる障害
五 心臓、じん臓又は呼吸器の機能の障害その他政令で定める障害で、永続し、かつ、日常生活が著しい制限を受ける程度であると認められるもの

上記の障害があると都道府県知事から認められた場合に、身体障害者手帳が交付されます。

身体障害者福祉法第4条に規定する身体障害者手帳の交付を受けている者その付添人が福祉(介護)タクシーの旅客の対象となります。

②介護保険法第19条第1項に規定する要介護認定を受けている者

介護保険法第19条第1項は次のように規定されています。

介護保険法第19条第1項

介護給付を受けようとする被保険者は、要介護者に該当すること及びその該当する要介護状態区分について、市町村の認定(以下「要介護認定」という。)を受けなければならない。

介護保険法の要介護認定を受けた者その付添人が福祉(介護)タクシーの対象者とされています。

③介護保険法第19条第2項に規定する要支援認定を受けている者

介護保険法第19条第2項は次のように規定されています。

介護保険法第19条第2項

予防給付を受けようとする被保険者は、要支援者に該当すること及びその該当する要支援状態区分について、市町村の認定(以下「要支援認定」という。)を受けなければならない。

介護保険法の要支援認定を受けた者その付添人が福祉(介護)タクシーの対象者とされています。

④肢体不自由、内部障害、知的障害及び精神障害その他の障害を有する等により単独での移動が困難な者であって、単独でタクシーその他の公共交通機関を利用することが困難な者

ここまで見てきた、身体障害者福祉法第4条に規定する身体障害者手帳の交付を受けている者、介護保険法による要介護認定を受けた者、介護保険法による要支援認定を受けた者のほか、

肢体不自由、内部障害、知的障害及び精神障害その他の障害を有する等により単独での移動が困難な者であって、単独でタクシーその他の公共交通機関を利用することが困難な者その付添人が福祉(介護)タクシーの対象者とされています。

肢体が不自由な人、内部障害を持っている人、知的障害や精神障害を持っている人も福祉(介護)タクシーの対象者となるということですね。身体等が不自由な人には限定されていません。

⑤消防機関又は消防機関と連携するコールセンターを介して、患者等搬送事業者による搬送サービスの提供を受ける患者

いわゆる民間救急事業者が行う民間救急サービスの提供を受ける患者その付添人が福祉(介護)タクシーの対象者とされます。

患者等搬送事業者とは

民間救急事業者の正式名称が「患者等搬送事業者」です。

患者等搬送事業者についての解説は、静岡市のHPに大変わかりやすい記載がありますので、見てみましょう。

≪患者搬送事業の認定とは?≫

静岡市消防局では、救急車を利用するほど緊迫していないが、自分一人や家族だけでは病院や社会福祉施設等への入退院、転院、通院等ができない患者等(寝たきりの者、車椅子又はストレッチャーを必要とする者及び傷病者)を市民の皆様に安心・安全にご利用して頂くために、一定要件を満たした民間の搬送事業者を患者等搬送事業者として認定します。

≪対象事業者は?≫

認定対象となる患者等搬送事業者は、静岡市内に事業所を有する道路運送法に定める次の方々です。

  • 一般乗用旅客自動車運送事業の許可を受けた者
  • 一般貸切旅客自動車運送事業の許可を受けた者
  • 特定旅客自動車運送事業の許可を受けた者
  • 自家用有償旅客運送の登録を受けた者

患者等搬送事業者となるには、認定を受けなければなりませんが、その認定基準は自治体によって異なります。

福祉輸送事業限定許可を受けた福祉(介護)タクシー事業者は一般乗用旅客自動車運送事業の許可を受けていますから、認定基準を満たし、自治体から認定を受けることによって、患者等搬送事業者になることができます。

ここでは、ご参考までに東京都の認定基準についてリンクを貼っておきますので、興味のある方はご覧になってください。

まとめ

以上の①~⑤に掲載した者が福祉(介護)タクシーの対象者となります。ページ内でも解説を致しましたが、ここに掲載されている者以外を旅客の対象とすることはできませんので注意しましょう。

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行政書士津田拓也プロフィール

行政書士法人MOYORIC(モヨリック)では、介護タクシーの開業をお考えの方に向けて、介護タクシーの許可申請や法人設立、経営革新等認定支援機関による融資サポートを行っております。

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