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事務所がある六甲アイランドというところには
「神戸ファッション美術館」という、ファッションをテーマにした
日本初の美術館があります。
おもしろいですよね。ファッションに軸を置いた展示とか。
ただ、こうべっ子、あまり行かない。
なんだったら、存在自体知らない。

ある日の朝、津田先生が出社一番こう言いました。
「ファッション美術館で写楽の展示してるらしいで。」
わたしはこう答えました。
「らしいですね。興味があるので、来週行こうかと思ってますよ。」
「おもしろそうやんね。じゃあ、今日行こか!」

先生、わたしの話、聞いてましたか?

ということで、事務所総出で行ってまいりました(行ったんかい)。
『写楽と豊国 -江戸の美と装い』

言わずと知れた、謎多き天才浮世絵師の東洲斎写楽と、そのライバル歌川豊国を中心に
江戸時代に流行ったものや、人気の相撲力士・歌舞伎役者を
いきいきと描いた浮世絵が、たくさん展示されていました。

特に美しかったのは、江戸小町のオシャレ。
柄on柄の着物の着こなしに、レースを重ねているように膨らんだ裾の描き方は西洋絵画のようでもありました。
女性の「美」に対する情熱は、いつの時代も変わらないようです。
口紅として使われていた紅の色素は、質の良いものほど純度が高いため赤い色素を吸収し
反対色の緑色に発光していたそうです。
なので、紅を重ねれば重ねるほど玉虫色に輝き、それが女の格上げをしていたそう。
浮世絵の中の女性たちは、下唇が緑色。
悪いことは言わんから、1回顔洗っておいでって言いたい。
けれど、流行とはそういうもの。

流行が女性を掻き立てるのか、女性が流行を巻き起こすのか。

その他には、江戸時代に大人気だった相撲力士の浮世絵もたくさん。
正直、力士をあんなに見せられても、心が1ミリも動かない。
一緒やん。全部、一緒。
浮世絵を見せられて「これ、雷電やで」と言われても、ココロオドラナイ。
ファッション美術館でしょ、ここ?
ハダカやん。

小町、力士、役者、力士・・・と、若干力士多めですが
出展数もかなり多く、近くからじっくり眺められますし
良くも悪くも来場者が少ないので、ゆっくりみることができますよ。

神戸ファッション美術館
『写楽と豊国 -江戸の美と装い』