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会社法に規定されている「多額の借財」とは?

2021 1/07
中小企業経営 資金調達
2021年1月7日
目次

取締役会の決議事項と委任

取締役会設置会社では、業務執行の決定は通常取締役会の決議によって行われますが、取締役に委任することができます。

取締役に委任することで、迅速な意思決定が期待できます。

しかし、会社法に定められた「重要な財産の処分」や「多額の借財」など会社に大きな影響を与える重要な業務執行の決定は、取締役に委任することはできません。

取締役会の決議を経る必要があります。会社法の条文を見てみましょう。

会社法第362条第4項

4 取締役会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を取締役に委任することができない。
 一 重要な財産の処分及び譲受け
 二 多額の借財
 三 支配人その他の重要な使用人の選任及び解任
 四 支店その他の重要な組織の設置、変更及び廃止
 五 第676条第1号に掲げる事項その他の社債を引き受ける者の募集に関する重要な事項として法務省令で定める事項
 六 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備
 七 第426条第1項の規定による定款の定めに基づく第423条第1項の責任の免除

借財とは?

「借財」とは、お金を借りることです。

融資などの金融機関からの「借入金」はもちろんですが、債務保証なども「借財」に含まれるとされています。

「多額」は金額が多いことを意味しますが、多額かどうかは当事者の事情を考慮して相対的に判断されます。「○○円以上の借入金からは多額である」というような、数字上の基準があるわけではありません。

会社の規模や業務内容によって、例え同じ借入金額であってもA社であれば多額になることもあれば、B社では多額にあたらないこともあり得るからです。

従って、会社を取り巻く事情を踏まえて、多額の借財にあたる行為を行う場合、取締役個人の判断で良いのか、取締役会の決議が必要かの判断を行うことになります。

運営上は、取締役会規則において決議事項を設けて、取締役会の付議基準を定めることが一般的です。

取締役に委任することはできない事項は全て、「取締役会」を開催して決定する必要があります。取締役独断で判断するのではなく、取締役会において取締役全員が協議することにより、慎重な判断を行うことが促されています。

借財に含まれるとされる行為

金銭の借入、債務保証、連帯保証、保証予約、リース取引、約束手形の振出、為替手形の引き受け、デリバティブ取引等が該当するとされています。

多額の判断基準

会社の規模、業務内容、経営状況、取引の種類・金額、資本金や総資産に対する比率など、総合的に勘案して判断されるとされています。

中小企業経営 資金調達
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